PCT出願は、特許協力条約(Patent Cooperation Treaty:PCT)に基づく国際特許出願です。一度の出願手続により、約150ヶ国の全てのPCT加盟国に対し同時に出願した場合と同一の効果を得ることができます。所定の期限(原則、優先日から30ヶ月)が満了する前に、所望の指定国に対し国内移行手続を行うことにより、当該指定国での審査を経て特許権を得ることが可能となります。

PCT出願について

1.PCT出願では、将来の指定国を想定すると、明細書は最大公約数的な内容とならざるを得ません。例えばPCTは、クレームに図面参照番号を付記することを推奨していますが、各国に直訳文を送る際に、参照番号が権利解釈の邪魔になる場合もあります。そのため、弊所では推奨に反して参照番号は付記しません。

2.原日本出願を基礎とする優先権主張を伴うPCT出願が多くを占めていますが、優先権を主張しないPCT出願もあります。明細書作成時には、追加・変更すべき技術的事項があるか否かを、クライアント様とともに検討します。実施形態を追加する場合、人工乳首事件(*注1)のこともあり、追加した実施形態が原出願のメインクレームの範囲内に収まる場合であっても、別途クレームを作るようにしています。(ただし人工乳首事件の判決は、外国代理人からは否定的な見解が多いです。パリ条約の優先権の趣旨からして、最初にした出願の利益を一切認めないことに対する反感及び部分優先権の発生についての言及がないことに対する反感です)。

3.PCT出願では、国際調査において単一性欠如により一部のクレームについてのサーチがなされないことを考慮し、複数の独立クレームがある場合には、クレームの優先順位についてクライアント様と相談します。そして、最優先のクレームをクレーム1とします。

4.国内移行時には、出願国のプラクティスにあわせて自発補正を行います。

(注1)東京高裁平成15年10月8日判決 平成14年(行ケ)第539号 審決取消請求事件

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